特別報告

 

サイン&ディスプレイショーを見学して

  関東甲信越支部 河村雅敏


 今年も9月2日〜4日、ビッグサイトでサイン&ディスプレイショ−が開催された。
 例年ブ−スがびっしりと立ち並び、見て回るのも他の来場者とぶつからないように歩くのが大変であり、そんな朝市のような雰囲気がサイン業界の活気を表しているようで楽しみであったが、今年は通路も例年よりも広くゆったりと見て回ることができた。
 主催者に聞くと、来場者数は対前年94%と減少しているとのことで、昨今の景気低迷を反映しており残念なことである。
 しかし、その分出展企業はチャンスをものにしようと展示に説明に頑張っていた。
 インクジェットのプリンタ−を中心にシ−ト関係がきれいな印刷のデモンストレ−ションを繰り広げていた。電飾関係では、LED全盛で、調光を含めてきめの細かい制御をしたり提灯形にして会社名やマ−クなどを表示したりする工夫が見られた。また、ELも以前ほどではないが、出展されており、何色も組み合わせたり、ビ−ルと泡が別々に点滅するなどきめの細かい制御で見せるようになってきた。
 また、シ−ト関係で、これまでもアスファルトや床に貼るシ−トも展示されていたが、凹凸の壁に簡単にシ−トを貼り付けて、また取ることのできる新製品をデモしていたのが目を引いた。腰の強い刷毛ででこぼこの壁に密着させていくときちんと貼りついて、簡単にはがすことができて接着剤などの後が残らないという便利なものであった。
 また、メッシュ状のシ−トの片方にインクジェットで印刷し、ガラスに貼ると表からはポスタ−や宣伝が見えて、室内からはメッシュ状のため外が見えてシェ−ド代わりになるというものである。これまでもおなじようなものを見たことがあるが、今回は、室内側から印刷面を外向けに張り付けられるというもので、高所作業を必要としない点がメリットである。
 また、関東地区連の広告美術コンク−ルが例年のごとく開催され、様々な力作が展示されていたが、中に写真のような思わず目を引く看板が出展されていた。最近は、ハイテクのデジタルサイネ−ジや壁面に大きく広がる広告幕などが多いが、こんな身近なほっとする看板がもっとあってもいいのにと感じる展示会であった。


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