最前線シリーズ 5

 

「街づくり・流通ルネサンス2011」からのレポート


3月8日から11日に、東京・有明の東京ビッグサイトで、総合展示会「街づくり・流通ルネサンス」(主催:日本経済新聞社)が開催されました。同イベントは「JAPAN SHOP 2011」「建築・建材展 2011」「リテールテック JAPAN 2011」「IC CARD WORLD 2011」「SECURITY SHOW 2011」「ライティング・フェア 2011」「フランチャイズ・ショー 2011」の7つの専門展示会で構成されています。「JAPAN SHOP」と「リテールテックJAPAN」では、デジタルサイネージの最新機器や新しいアイディアによる製品が多数展示されました。今回はこれらをご紹介します。
月刊『サイン&ディスプレイ』編集部 青木利典

(株)シルバーアイ
Digital Media Model Store プロジェクト
SP会社、店舗什器メーカー、デジタルサイネージ機器ベンダーなど異業種企業が横断的に参画して、“Digital Media Model Store ”プロジェクトなるものが結成されました。同プロジェクトはスーパーマーケットでの効果的なデジタルメディアの研究・開発を目的としています。このたび「DM-SHELF」という、デジタルメディアを組み込んだ展示什器を開発し、潟Vルバーアイのブースで紹介しました。近々、某スーパーマーケットで実証実験が開始される予定です。

(株)共栄商事
液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイを固定する天吊り金具、壁面用金具、スタンドなどを展示。この手の商品はディスプレイメーカー純正品よりも、サードパーティ製のほうが低価格で種類も豊富です。極端な言い方をすれば、街ナカや施設内に設置されるディスプレイの数だけこれらの製品が必要になるのでニーズは高いでしょう。そのうえ、競合メーカーもあまり多くないそうです。

(株)ティービーアイ
NEOS前号でご紹介したデジタルサイネージ「ツイミル」。屋外で使用可能な防滴性能と、輝度は最大で1000カンデラ相当のディスプレイを搭載しています。今回の展示会でも、同製品に並ぶほどの屋外性能と低価格を実現している製品は他になかったように思われます。屋外用のデジタルサイネージは、多くのメーカーにとって今後の課題となっています。

(株)アルファジャパン
全部で18面の液晶ディスプレイをあえてちぐはぐに設置し、そこに1枚の動画を表示していました。デジタルサイネージでは世界シェアNo.1といわれるSCALA社の「SCALA」というソフトウェアと、3台のパソコンで表示をコントロールしています。

(株)石田大成社
コンセプトは「デジタルサイネージのすべてを」。ハード・ソフト・コンテンツにおいて様々な用途のサイネージを紹介しました。写真のように、液晶ディスプレイを使って屏風のような表示をするという提案もありました。1台のパソコンで最大255面のディスプレイ表示をコントロールできるシステムからタッチパネルのテーブルタイプまで、サイネージの可能性の広がりを感じました。

(株)ビズライト・テクノロジー
写真左は「フレロ」という複合商業施設などに導入されているタッチパネル式のデジタルサイネージ。右は小売店のチラシの情報をタッチパネルディスプレイに表示する「フレロコマース MD」。この製品の利用者(小売業者)は、チラシを作ったときのDTPデータがあれば、その情報をデジタルサイネージにも活用できます。広告素材のワンソースマルチユースを実現します。

(株)ファースト
サイン屋さんにはおなじみのファーストは、「Comabo(R)」というブランド名で液晶ディスプレイを納める筐体を製造・販売しています。液晶ディスプレイとセットでの販売だけでなく、設置場所にマッチする筐体をシステムインテグレーターなどが注文するケースも多いそうです。

東和メックス(株)
液晶ディスプレイとLEDによる電光掲示を一体化させた「BRID」というデジタルサイネージを製造・販売しています。これまでに累計3700台以上の販売実績があり、街ナカで見かけることも多いのではないでしょうか。今回はその「BRID」のニューバージョン「BIRDU」や、タワー型デジタルサイネージ「Tower Gate」を展示しました。

(株)イービジョン
スタンドアロンから配信型、タッチパネル搭載タイプやFeliCaリーダー搭載タイプなど、幅広いバリエーションを用意しており、筐体のデザインやカラーも多彩。『cocomu』というブランド名で販売しています。ITの専門知識がなくても扱いやすそうな入門機的な製品も多数揃えています。全国でショップや販売代理店を募り、販売網を充実させています。

(株)キャドセンター
 東京リスマチックのグループである同社は、最 先端のデジタルサイネージソリューションを多数紹介しました。大画面の映像を離れたところから身振りで操作する「ジェスチャーコントロール」や、スマートフォンのカメラを通すことで、ポスターに3DCGの映像が合成されて情報が表示される「インタラクティブ サインディスプレイ」などを実演し、多くの来場者がブースを訪れていました。



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