私のネオン屋稼業奮戦記

 Vol.95
ネオンは不思議でハイテク
     関東甲信越支部 変な会社S社

 地震で被害を受けられた方、影響で困惑されている全国の皆様、お見舞い申し上げます。
 リーマンショック後の大不況、大地震、原発事故の影響、超円高、政治混迷等私が知る限り、この状況は当社だけでなく日本全体が最悪の状況です。こんな時期だからこそ他に頼るのではなく、自身で夢や希望に向かわなければならないと思います。頑張りましょう。
 私は東京で50年程前からプラスック加工を行っている看板屋の二代目です。
 創業者はガラスを扱う会社に勤めていました。ちょうどプラスチックが建材として世の中に出始めたころ独立をして、何年か苦労をした後現在の会社を創業しました。
 アクリルは高い材料ですが、子供の頃は周りに大量にあったので、木や金属ガラス等よりも安いものだと思っていました。皆さんも、樹脂製品は安物だと思っていませんか。本当は違うのですが、
「プラスッチックの物は、安物」と言われ、安物の代名詞になって誤解されている面もあります。私も近くに大量にあった為、皆さんより安物イメージが強くありました。
 しかし、今は、その機能やコストを知ると以前とは真逆で、高機能で高品質、高価な物だと考え直しました。ネオンも同じで、業界人である自分達自身が近くにあり過ぎて、こんなもんだと思い込みをしているのかもしれませんが、一般人から見れば、不思議でハイテク、高価だと思っているはずです。今ネオンは逆風の中にありますが、ネオンは、今流行りのLEDより難しく、不思議で、魅力的で高価なのです。業界の皆さん自信を持って行きましょう。
 当社はよく変な会社だと言われます。
 私も時々思います。それは創業者が変わっているからだと思います。今も元気ですが仕事には向いておらず、私が入社した30年前には、すでにあまり仕事をしていませんでした。
 会社に来ると、新聞を見て社員にいくつか文句を言うと、近くの証券会社や銭湯に行き、昼には寿司屋で酒を飲んで帰る。そんな日がほとんどでした。普段は仕事をあまりしない社長だったのです。しかし、社長が物を作ったり、営業する訳ではないので、あまり実務に関わらない方が効率が上がったのかもしれません。時代も良かったし、ツキもあって、そんな事でも何とかなったのだと思います。
 私も変わっているかもしれません。先代と違う、前と変えたいと思ってきましたが、近頃は俺も変わっているんだと感じるようになりました。
 振り返ると私は、「仕事は好きでありません」頑張らなければならない時は頑張ります。「適当に」頑張り過ぎない、思い込みすぎない。「単純」シンプルで単純に、難しくしない。「こだわらない」他と同じであっても違ってもいい。「重い暑いは嫌い」自身は重く、暑苦しいのですが。 
 親父も私も変(ヘン)な社長です。しかし、社員は真面目な者ばかりです。
 よって、会社は変(ヘン)ではなく、少し変わっている会社となって存続しています。
 以上恥ずかしいので、匿名S社とさせていただきました。
(当社は決して不真面目ではなく、責任を持って仕事をさせていただきます。)



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