面白ブックレビュー

 
カカシ バイブル
著者:ピート小林 東京書籍刊 1,600円
 案山子は「古事記」にも登場するというからその歴史は古い。
 はたして効果のほどはと思うが、田の守護神としての信仰的な側面もあり、いまだに全国に見られる。昔ながらの藁人形からマネキン流用型、宇宙人スタイル、はては幽霊風、前衛アート作品風とそのバリエーションは驚くばかり。農家の人たちの創作意欲はなかなかのもの。
 たまに田舎に行って畑のカカシに出会うとギョッとすることがある。擬人化されたカカシはそれだけ怖い存在でもある。宮崎駿のアニメ「ハウルの動く城」ではカカシ君が狂言回しに大活躍していた。


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