点滅希

 
 「大義名分」  
    

 「大義名分」とは「何かをするための、口実」だと思っていた。しかし歴史上の偉人が使っているので不思議に思って辞書を見たら「人として守るべき道義、国家君主への忠義、親への孝行」と載っていてびっくりした。
  転じて「正当性を主張するための根拠」となり、やがて口実としても使われるようになったみたいだ。元々は高邁な言葉でも、こうなると誤解されそうで使い辛くなってしまう。
  「ネオン」は、エネルギー浪費の代名詞としてマスコミに使われてしまった。本当は省エネ光源でも、こうなると世間の顔色を気にする広告主には、使い辛いものになってしまう。
  「省エネという大義名分の下、ネオンが血祭りにあげられた。」のである。これは言葉の遣い方としては正しくないのだが…。
  日常使う言葉は世間に広く浸透してしまうと、間違っていてもその意味が正されるのは難しい。
  一方「ネオン」は見かけることも稀なほどに世間から忘れ去られてしまった。こうなると昔を知らない次の世代には「新鮮なアイテム」に見えて、使いたいと思われる日も来るだろう。

(頑)

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