青年部コーナー

 

多言語案内

  東北支部 (株)阿企サイン社 阿部洋子


阿部洋子さん  年末年始、海外へお出かけの方も多かったと思います。皆さんは、海外で行動する際、お仕事柄看板に目が行くことが多いと思いますが、日本人に親切な看板にお目にかかったことはあるでしょうか。海外で見かける日本語表記は、どこか間違っているような微妙なものが多く、大半の方は英語表記とピクトサインで判断していると思います。しかし≪おもてなしの国 日本≫では、外国人向けに親切な多言語表記が多く、2020年の東京オリンピックに向け、更にその導入が進んでいます。
 最近、イベントの仕事で主催者側から多く要望を頂きます。【看板の多言語化】各業務の簡略化の観点、その他諸々の理由からこの結論に達するようです。おもてなしもさることながら、災害時の避難誘導やマナー遵守の内容など、要望は多岐にわたります。某メーカーの26言語対応多言語案内ソリューション。複数の人が離れたところから広角で認証でき、限られた設置スペースや制限のある表示面にも掲載可能なバーコード認識システム。専用アプリをダウンロードしたスマホやタブレットでカラーバーコードを撮影するだけ。このように便利なシステムの導入で、日本を訪れる外国人観光客は安心して快適に日本を満喫することができます。
 一方で、手元のスマホやタブレットに集中し過ぎて、思わぬ事故や様々な問題も出てきています。昨年夏のイベントは、ポケモンGOと重なり、会場周辺に【歩きスマホ禁止】看板を多数設置せざるを得ない状況に。そうなると、便利なこのシステムは使えない?でも多言語翻訳は活用したい・・・。立ち止まって使用するなら良いのか、それが逆に危険か。ゲームが禁止なのか・・・。主催者側は矛盾する状況に「どぉ〜すっぺ」と頭を抱えていました。
 皆さん、「どぉ〜すっぺ」の意味はお分かりですか?翻訳すると「どうしよう」です。これは簡単ですね。では、こちらは?「やべっ」(この言葉は昭和23年生まれの父が時々使う日本語です)決して「ヤバイ」ではありません。正解は「行こう!」です。使い方は「一緒にやべっ!」つまり「一緒に行こうよ!」というお誘いのいわき弁でした。
 多言語案内システムの方言版も出来たら面白いですね。


Back

トップページへ戻る



2017 Copyright (c) Japan Sign Association