最前線シリーズ

 

約100台のプロジェクターと約250の模型に包まれる圧巻のエンタメ空間

(株)マスコミ文化協会 川崎玲美
 
東京ドームシティ Gallery AaMo
360°でTOKYOを体験するアート展

 2017年6月16日から9月3日の期間、東京ドームシティ Gallery AaMo(東京都文京区)にて「TOKYO ART CITY by NAKED」が開催されました。
 「TOKYO ART CITY by NAKED」は、“TOKYO”をテーマに、東京を象徴する8スポット〔新宿/渋谷/お台場/東京タワー/秋葉原/東京駅/東京国立博物館/文京区(東京ドームシティ)〕を約250の模型と、約100台のプロジェクターを使用したプロジェクションマッピングなどで体験できるアート展です。今回はその魅力についてお話ししたいと思います。

東京を象徴する8スポット
 様々なコンテンツからなる東京を象徴する8スポットを紹介します。

 
 まず、入口を入ると目の前に高くそびえ立つのが都庁の庁舎です。ここ、「新宿」エリアでは、西新宿の高層ビル群と、日本随一の繁華街である歌舞伎町のふたつの顔が共存する、カオスな街の様子が再現されていました。
 歌舞伎町の新宿東宝ビルにあるゴジラヘッドと呼ばれるディスプレイの隣には、2017年7月にオープンした最新エンターテイメント施設「VR ZONE SHINJUKU」も登場しており、動くパックマンの姿がとても印象的でした。

 
 先へと進むと、東京俯瞰図が見えてきます。東京全体を表したグラフィックシートに投影されたアイコンを触ると、“東京の動き”が可視化されるというアート作品です。可視化される“東京の動き”は、天気、車・電車の交通量、電波量など、全部で6種類。また、頭上には、飛行機が配置されており、2016年7月に羽田空港で限定公開されたプロジェクションマッピングショー「跳べ、日本!─伝統と革新─」を楽しむこともできました。
 東京俯瞰図の後ろには、「TOKYO ART CITY by NAKED」の中心となる「渋谷」エリアが登場。ここは、渋谷スクランブル交差点がイメージされ、渋谷にいる人々や交通インフラの“暗黙の秩序”を可視化するインスタレーションアートとなっています。頭上には、横断歩道が設置されており、赤信号になると床面に車の光跡が現れ、青信号になると歩行者の光跡が映し出されます。
 この「渋谷」エリアを囲むように、その他の、「秋葉原」、「東京駅」、「東京タワー」、「東京ドームシティ」、「東京国立博物館」エリアが並びます。
 「秋葉原」エリアには、街を構成するアニメ、フィギュア、電飾パーツなどが詰まった“ガチャガチャビル”が2棟。ガチャガチャのハンドルをひねると、ビルに投影された映像が変化し始め、カプセルが取り出し口へ向かう演出がスタートします。ガチャガチャビルの後ろには、カプセルを捨てるゴミ箱があり、ここへカプセルを入れると男の子がカプセルを運ぶ映像が壁に投影されました。

 
 「東京駅」エリアでは、2012年12月に実物の東京駅で上映されたプロジェクションマッピングショー「TOKYO HIKARI VISION」が、「東京国立博物館」エリアでは、2013年に国宝「洛中洛外図屏風 舟木本」にて上映された3Dプロジェクションマッピングショー「KARAKURI」が再現されました。
 「東京ドームシティ」エリアでは、マッピング花火のアート「FIREWORKS by NAKED」のショーを体験できました。「東京タワー」エリアは、実際の東京タワーのように、東京の夜景を一望することができました。この東京夜景には「秋葉原」エリアに登場した男の子が集めたカプセルなどのゴミで、東京の街をつくるショーが上映され、東京の街の縮図のように感じました。
 そして最後のエリアとなる「お台場」エリアは7月22日より登場しており、実物大ガンダム立像をイメージした巨大模型と、プロジェクションマッピングやレーザーによる光の演出が行われました。

撮影が楽しめるアート展
 この会場では、多くの人が撮影を楽しんでいました。中には、お互いの写真を撮り合う来場者もおり、ネット上には「#tokyo art city by naked」の写真が多くアップされています。同展の世界の中へ入り込んだような写真が撮れるのも魅力のひとつだったと感じました。



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