リポート

海外視察17年ぶりのインドネシア訪問
関東甲信越北陸支部 (株)協同工芸社 箕輪 晃
 
 以前、ジャカルタに行ったとき私は30歳で、それも一人旅だったのを覚えています。
 クリスチャンでもある私は、現地に宣教師として派遣されている牧師の手伝いに行くのが目的であり、現地の小学生に日本のことを教えたり、現地の中高生や青年と交流し、宿泊はホテルでは無く、現地の一般の家庭に泊めて頂きました。その時の印象で驚いたのは、ビンラディンの顔が入った T シャツが多数、あちらこちらで売られており、ゲームセンターみたいなところに行けば、アラブ人が欧米人を殺すアクションゲームが多数あり、現地の牧師から聞いた話だと、ムスリムの方からみればビンラディンは英雄と思っている人もいるという事でした。ただ、今回の視察ではそういった面は一切感じませんでしたので、ずいぶん変わったなという印象です。
 今回の青年部の視察の目的の一つに、技能実習生の送り出し機関に行くというものがありました。インドネシアはムスリムの方が8割の国であり、信仰と仕事の関係は密接なものがあります。一日数回のお祈りやラマダンなど、日本人にはわかりづらい部分が多数あります。今、日本ではベトナム人の技能実習生が多いように思えますが、インドネシア人も有力な実習生の候補となっていくと思われます。そういった中で、ムスリムの習慣を理解するという事が非常に大事になります。
 17年ぶりの訪問のわりには、今回は中心街が中心でしたので大きな変化は感じませんでしたが、あいかわらず渋滞は酷く、ただ BRT というバス専用レーンが日本より進んでおり、優れた部分も見受けられました。看板に関しては、中国製の機械を使用して作ったとわかるチャンネル文字が多く、他の東南アジアの国に比べるとサインの量がそこまで多くなかったと感じました。インドネシアでは、広告業の外資の進出に規制があり、日本企業のインドネシア進出は簡単では無いと思われます。
 我々、日本サイン協会とインドネシアの関りを考えた場合、技能実習生の受け入れが一番ポピュラーに感じますが、インドネシアの方の国民性を良く理解する必要があると思います。現地の牧師からも、インドネシア人は時間に関してルーズだし、日本人ほど勤勉では無いと聞きますが、世界有数の人口大国、人材の発掘と考えた場合、魅力はあるのでしょう。
 今回は、ジャカルタ、バリでしたがまた機会があればメダン、スラバヤ、ジョグジャカルタなど、経済発展が著しいところを視察してみたいものです。今回の企画を計画して頂いた、梅根青年部代表世話人、ありがとうございました。

 
 
     
 


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