点滅希

 
 「ラグビーの熱」 
    

 読んでいただいている方からは、年も明けたのにまだラグビーの話かよと言われるかもしれない。が、今回も冷汗をかきながら書き下ろしている筆者にとっては、今(年末)がラグビー熱・最高潮の時であることをご理解いただきたい。生意気ながら、このようなことは俄かラグビーファンという方には分かってもらえないだろう。
 結論を言うと、大学ラグビーが佳境に入っている時だからである。特に筆者はM大出であり、愚直にラグビーへの入れ込みは並ではない。在学中から45年ほどの間、毎年冬になると激しく一喜一憂を繰り返している。ご存知W大にもそんなOBが身近にいる。例えば、お客様でありW大出の某氏は、両校対決の日が近づくと、いつの間にかスクールカラーのネクタイを締めていたりして、さりげなく(と言っても明解だが)挑発してくる。
 大学選手権の決勝が新国立競技場で行われるというニュースに驚いた人がいた。そこでシャシャリ出ていき、そんなことは昔から当然でして……と、熱く語りたくもなったが、ぐっと抑えた。旧国立の時代から年末は有名なMW対抗戦。正月も決勝は旧国立だった。
 最近はテレビ観戦が多くなった。家の中では絶叫、歓声、嘆息、その他諸々のテンションは少し落ちる。しかし、窓辺にはさりげなく(と言っても明解だが)、母校のジャージとフラッグが掲げられていたりする。
 ところで、W杯が終わった頃から、棚にあったラグビーに関する本を何冊も読み返した。そして、日本ラグビーの苦悩の歴史と、関わってきた多くのラガーマンたちのハートの熱さに、あらためて心が動かされた。古いファンも、もう一度生まれ変わる時なのかもしれない……。

(N.コト)

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