World Sign バックナンバー 世界のサイン、遂に出版される
VOL.103  イランはウインドウネオンの花盛り
イランはウインドウネオンの花盛り

 厳格な回教国であるイランがこんなにもネオン好きの国であるとは思わなかった。どこの街にもネオンの光が溢れているではないか。但し、その光は圧倒的にチューブオンリーのウインドウネオンなのだ。
 しかも、この国ほど店舗のファサードにガラスを用いている国はないだろう。香水屋さんも、靴屋さんも、車のパーツ屋さんも、衛生陶器屋さんでさえ、店舗という店舗のほとんどがガラスで、しかも床から天井までの総ガラス張りというのが結構多い。そのガラスウインドウにワンポイントのようにチューブオンリーのネオンがセットされているから明るくて華やかなことこの上ない。
 あたかも岩肌に打ち寄せて砕ける波と飛末のようなペルシャ文字の筆記体の綴りがまたネオンの曲がりによく合うのだ。私は知らなかったが、ペルシャ語とアラビア語はまったく別とのこと。当然文字も違うが、日本人にその違いを判別することは難しい。博物館では沢山の経典を目にしたが、その書体の美しさにも感嘆した。この国は文様の国であるとともに文字の国でもあることを痛感した。

 





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