World Sign バックナンバー 世界のサイン、遂に出版される
VOL.116  ナイキと女神の関係
ナイキと女神の関係

 スポーツ用具の世界的メーカーであるナイキの不思議なシンボルマークが気になっていた。バナナのようでもブーメランのようでもあるがそのどれでもない。初めは変なマークと思っていたが、見慣れるとかっこいいし革新性がうかがえる。一体何に由来したものか知りたかった。
 オリンピックの発祥地オリンピアでその正体が分った。
 近代オリンピックの元祖となっただけに遺跡で偲ぶ施設の充実振りに目を見張った。そこの博物館にニケの像が展示されていた。ギリシャ神話に出てくる勝利の女神でかつては翼をつけオリンピック会場にある支柱の上で聳え立っていた。(下右はその復元図で左は現存の像)。ナイキのマークはこの女神の翼をデザインしたものだった。ついでにナイキの社名そのものが女神ニケから取ったことを知った。いかにもスポーツ用品を扱うメーカーの社名とロゴに相応しいではないか。
 ルーブル美術館シュリー翼入口の大階段を上ったところにサモトラケのニケの像が翼を広げて立っている。それは大空を飛翔する姿そのままに優美で神々しい。

 





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