World Sign バックナンバー 世界のサイン、遂に出版される
  VOL.48  プラハの地下鉄サインは満艦飾

 海外旅行の旅先では足を頼りに極力 歩くことにしている。ただし、後学の ためいろんな乗物にも一度は乗ってみ たい。バスはルートが複雑なので、う っかりするととんでもないところにつ れて行かれる可能性があるが、その点 地下鉄は路線が比較的単純だから気軽 に利用出来る。運賃が安いので歩き疲 れたときにはもってこいだ。

 プラハの地下鉄にはいささかビック リした。ホームに降りるエスカレータ ーのスピードがものすごく速く、しか も気のせいか勾配も急に感じられる。 これでは老人子供には危険ではなかろ うかと気になった。深さがまた相当な もので、奈落の底まで連れていかれる のではないかと心配したほどだ。

 その長い道程をまぎらわせてくれる かのように、天井からぶら下がった広 告板の数のおびただしいこと。まるで どこかの国の袖看板のように進行方向 にギッシリ重なっているから、ほんの 目の前に来ないと板面が見えない。意 味が分からないなりに眺めていると、 あわただしいことこのうえない。表示 が全部違うところを見ると、プラハの 広告需要も捨てたものではないよう だ。もっとも、他に広告媒体が少ない せいもあるかも知れない。

 





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