面白ブックレビュー

 
〜 「風呂屋の富士山」 〜
 町田忍+大竹誠  ファラオ企画刊 定価1500円  
今はたまに近所の「○○温泉」に行くことはありますが、「お風呂屋さん」とか「銭湯」とか呼ばれるところに行くことはなくなりました。東京にはまだそう言われる施設が何軒あるのでしょうか。
昔の「風呂屋」の思い出はどうしても壁に描かれた大きなペンキ絵と重なります。松原の海岸の向こうにそびえる富士山、人里はなれた渓流と背後の山岳風景。風呂屋によって絵柄も異なり、湯にのぼせながら見上げる風景は人がいなくて何かこの世のものとも思われぬ幻想めいたものが感じられました。
本書はその風呂屋のペンキ絵に関するうんちく話です。昔の日本の暮らしはつくづくよかったですね。
(博)


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