点滅希

 
 廃棄弁当  
    

 消費期限間近の弁当を安売りするのは商売として当り前だ。しかしコンビニ大手のセ社は、それを許さない。そこで公取の排除命令が出た。
 明らかになったのはセ社だけで年間に660億円もの弁当・惣菜を捨てているという衝撃的な数字だ。こんなことが地球上で許されるのだろうか。
 更に驚いたのは「安売りさせず、捨てさせた方が、本部のロイヤリティ収入が多くなる!」というとんでもない仕組みだ。
 廃棄損は店の負担だから、原価割れでも売れれば店は助かる。しかし、それをされるとロイヤリティ計算の基となる差益が減ってしまう。「廃棄損を仕入原価に算入させない」というコンビニ業界独自の会計処理がカラクリなのだ。
 「売れた分だけロイヤリティを取る」と言えば聞こえはいい。家族経営の店主たちが契約条件の裏まで理解できるわけがないから、後になって裁判に訴えるのだろう。
 「常に新鮮な食材を店頭に並べる」それは当然だが、捨てるのではなく生かす策があるはずだ。駅ビルでカミサンの荷物持ちをして半額の総菜をごっそり買い込んだが、怒りのあまり食い過ぎてしまった。

(頑)

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