昨今は一年中名産品として地元の店では買うことが出来るのですが、やはり生産時期の最盛期に食べる味が一番おいしい時期と言うことになります。
私のふるさとの味、ふくしま立子山凍みとうふ入りの「お煮しめ」は、冬になりますと、どこの家庭でも作る料理です。全国的には高野どうふが代表名で知られているのですが、私のふるさと立子山凍みとうふは、こだわりがあります。冬期生産期に入りますと、薄く切った材料を1枚1枚ワラで編んで4枚一連として編み上げ、気温が下がる夜の屋外天然気温で凍らせたあと、日中日陰で自然乾燥させたもの、天然乾燥ものは風味が強く、感覚もなめらかで最も上等に仕上がり、お正月前後の食材としては広く愛され、なくてはならないものとなっています。
また、日本酒党にはたまらない肴です。この「お煮染め」があると酒が進みます事請け合いです。私は昭和35年から酒との馴染みが始まりました。お師匠さんは会津本郷、明治生まれの商売人。会津の良さは酒の良さなどと何処かのコマーシャルで聞いた事があるようで「酒ぐらい飲めないとダメだ」とたたかれ、覚えたての頃、宴会の場へひき廻される事もしばしばでした。おかげで大変上達しました。
もう一つ名産として、川俣シャモ肉がふくしまブランドとしてあります。シャモ鶏は闘鶏として知られておりますが、川俣町を中心としてシャモ鶏飼育が盛です。120日の生産日数で育ちますと地元の店にはシャモラーメン、シャモ丼、焼き鳥と鶏々のメニューとなり地元はもとより首都圏の料理店、居酒屋等に販路が益々拡大しています。
ふくしまは中通り、浜通り、会津地方と、その呼び方で地域が分かりますが、各地酒造や銘酒も多く、私のふるさと中通りには奥の松、大七等々の地酒が親しまれており、地元愛飲家の皆さん同様、私もふるさと文化を愛する一人です。
|