表紙によせて─11

 

酔っぱらいの季節です

  和田博温


  豊穣の秋です。豊葦原瑞穂国(とよあしはらのみずほのくに)といい、秋津島(あきつしま、秋津洲とも)という我が国の秋は、まさしく豊かに稲穂が輝き、空には秋津(トンボ)が軽やかに舞う国柄だったんですね。
  コメの季節はつまり酒造りの季節。そして秋から冬に仕込まれた新酒が一夏の熟成をおえてノンベエの手元に届くのがこれまた秋なんですね。江戸では灘の清酒より高価だったと言われる薩摩の芋焼酎の仕込みの時期でもあります。
  酔っぱらいの季節です。え?それは一年中だろうって?ごもっとも(笑) 。


Back

トップページへ戻る



2013 Copyright (c) All Japan Neon-Sign Association