NHKのドキュメント番組で「世界一寒い村」と、「世界一暑い村」というのをやっていた。一番寒い村はロシアのオイミャコンで最低記録がマイナス71.2度、普段でもマイナス50度という。こんな所によく人が住めると思っていたが、ちゃんと生活していた。しかも、住民はみんな人情豊かでニコニコと楽しそうなのだ。マイナス56度になったら学校は全校休みになるという。
一番暑い村はアフリカ東部のアファール三角地帯で気温50度。植物で編んだ覆いの家は直射日光を避けるだけで扇風機ひとつない。飲み水は30分も歩いたところにある水たまりで、茶色く濁っている。こんな所には一日たりとも住めないと思ったが、住人は神様が与えてくれた最高の土地で何一つ足りないものはないという。
寒いところと暑いところの気温差は100度以上。人間の適応力にはつくづく感心した。両方の住民ともここから離れたくないというから驚きだ。
もっとも最近、ボコハラムとかイスラム国とか過激な思想を持つ集団が生まれている。行動には血も涙もない。彼らの多くは砂漠の住民だが、生涯砂の大地で草も木もなく、山も川もない土地に生活している。だからこそこのような非情な集団が生まれるのではなかろうか。豊かな情感の形成にはそれなりの風土が必要のように思うがどうだろうか。
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