最前線シリーズ

 

デジタルサイネージの最先端

(株)マスコミ文化協会 川崎玲美
 
 近年、人工知能の活用や脳波を使ってのオペレーションなど、未来の話だと思っていたことが、どんどん実現し始めていますよね。デジタルサイネージ業界でも、驚くような技術が増えています。今回は、すでに活用されている未来型デジタルサイネージを紹介します。

浮遊する映像をタッチで操作
体験したくなるディスプレイ

 渋谷モディ(東京都渋谷区)にある、「H.I.S. 渋谷本店」には、空中に浮かぶ映像をタッチして操作する「空中操作ディスプレイ」が導入されています。


 これは、テーブル内に配置した液晶モニター(10インチ、600cd/u)の映像が「AI プレート」を通過することで、実像の反対側の等距離の空中に実像が結像し、実際に映像が浮かんで見える、というもの。
 旅行へ行くことを決めている人以外にも、旅行を検討する場として、気軽に来店してもらいたい、という想いから設置したそうです。これはお店に行って使ってみたいですよね。

光にかざすだけで情報をキャッチ!
スマートフォンと連動する技術

 2015年12月には、東京・銀座の中央通り沿いにおいて、パナソニック社の「光ID」技術を活用したイベント「ヒカリで銀ぶら」が開催されました。「光ID」は、LED光源を高速点滅させることで多くの情報を送ることができる可視光通信技術を発展させ、その光源から送信される様々な情報を搭載したID信号。
 専用アプリケーションをインストールしたスマートフォンのカメラを、LED光源または光源で照らされた対象物にかざすことで、この「光ID」をすばやく受信し、館内情報やイベント情報、クーポンなどの提供を受けることができます。
 「ヒカリで銀ぶら」は、同イベントの参加店舗のショーウインドウや店内に設置された“ 光るギフトBOX” もしくは“ 光るプレート”、また突如現れるMr&Missサンタが持つ“ 光るプレゼントBAG” など、「光ID」を発信する媒体を見つけてスマートフォンをかざすことで、様々な特典が得られるといった遊び心のある企画でした。「光ID」は、そのほかにも、駅の案内サインや展示会場などにも、すでに導入されています。



 もちろんデジタルサイネージから光ID信号を送信することも可能です。QRコードのようにピントをあわせる必要がなく、光が届く範囲であればどこからでも受信できます。アイディア次第でさまざまなことができそうですね。



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