シンボルサインの面白ルーツ |
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髪結い、理髪店、バーバー、ヘヤーサロン、そして滅多には見ないが、ヘヤープロジェクト。名前は変わってきたが、昔からある仕事の一つに床屋さんがある。しかし、時代と共にこれほどお店の呼び名が変わっているのも面白いが、あまり変わっていないものがある。それが赤青白のクルクル回るサインポールである。 この三色のサインポールは世界共通のマークだと言われているが、諸説あるらしく、きちんとした記録がないので由来の調査は難しいといわれているが、一番よく言われているのはかつてのヨーロッパでは、当時の理容師が外科医を兼ねていて、床屋外科と言っていたので、赤は血液、白は包帯を象徴しているというのである。では青はどうして加わったのだろうか? 実は1815年のワーテルローの戦いでフランス国旗を巻き付けた棒が野戦病院に立てられたのが起源とする説がある。つまりそれまで床屋外科の象徴は赤と白だったが、戦いのさなかに都合のいい材料が見つからなかったので、そこらにあったフランス国旗をくるくる棒にまいたというのである。それが赤、青、白のサインポールになったと云うわけである。もともと赤と白のくるくる模様が床屋外科というイメージがもたれていたので、青が加わってもイメージは同じということかもしれない。 ランダムに撮影した現代の日本の理容院の写真をみるとサインポールにも青と白、赤と白、三色とまちまちなのである。一番古そうな理髪店のサインポールは赤と白、ヘヤーサロンと表示される店は青と白、店主のセンスを現したデコラティブなものとか面白い。女性用の美容院は最近カフェや喫茶店と見違えるような店があるが、理容院にはそれが全くない。これはこの秀逸なデザインのサインポールのおかげである。 蛇足ながら江戸の髪結いには外科のイメージはない。資料をみると享保年間に髪結いが橋梁の消防を命じられていたということがあった。名奉行大岡忠相の頃のことである。そしてこれがやがて町火消しへと変わっていくのである。国も違えば、理容師も外科から火消しになるのである。歴史は面白い。
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