皆さんの会社では、自社で手掛けたサインをどのように管理されておりますでしょうか?
当社では、物件ごとにファイルしたものを“カルテ”と呼んでおります。まるで病院ですね。カルテの中には、竣工した日、工作物確認の必要な物であればその番号、屋外広告物許可更新状況、道路占用許可更新状況、修理、補修等の工事歴など、様々なデータが入っております。
広告物の点検業務の際には、このカルテを前もって参照し、特に留意して点検の必要のある所を確認しながら行います。カルテを見ていくと、何十年も前に新設してから補修、改修を繰り返して、現在も看板として立派に機能しているものもあれば、新設しただけの記録しかない(現在どうなっているのかわからない)看板もあります。
また最初から手掛けた看板でなくても、途中から面倒をみさせていただいている看板もあります。そのような看板には施工図面も無いものなどもあり、新たに現場調査をし、図面化して管理します。この様に各サインを一元管理しておくと、改修や補修の提案をクライアントにする際説得力のある説明が出来ます。
さて看板の寿命はどのようにして決まるのでしょうか。当初は視認がよく広告効果の良い立地だったサインが、周りの環境の変化で視認が悪くなり、やむなく撤去という場合があります。また、看板維持のための予算を組むことが出来ず放置した為、広告効果も減衰し危険な状態になりやむなく撤去。クライアントが、屋外広告に対する広告効果の評価が下がり、撤去に踏み切る。最近は残念ながらこの理由で寿命を迎える看板が多いようです。
本来看板は、過酷な屋外に年中さらされながらも、適切な時期に適切なメンテナンスをすれば建築物同様何十年も使えるものです。
私のつたない経験から感じますのは、創業社長は概して自社の看板に思い入れがあり、看板に対する愛情を持たれている方が多いように感じます。
看板の寿命は、行きつくところ全てクライアントの事情という事ですね。
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