「わら工芸」1.2 瀧本広子・編 大浦佳代・取材・執筆 農文協発行 |
ワラは廃れた時代遅れの素材、ではなかった。実際、正月飾りのワークショップはキャンセル待ちが出るほど人気があるようだ。 ワラの断面には大小の空洞がたくさんあり、これによって温度変化や衝撃をやわらげることができる。保温性、クッション性に加え、吸湿性、通気性にも優れる。水を含ませると特別な道具を使わなくても手で加工しやすくなる。何より、米作りとともに育まれてきたワラ工芸の風合いは、現代の私たちにとって新鮮さと親しみを同時に感じさせる。そんな生活用具・飾り物・縁起物がふんだんに紹介されている2冊。 大量生産の工業製品にはない「ワラならでは」は今なお健在。そういった意味では「ネオン」ともどこか似ていなくもない。 |
M.G. |