新型コロナウイルスがもたらすストレスと、それが誘発したのだろうと思われるストレスがはびこってきた。なかなか消えてくれない根源から、さまざまな方向へと、まさに“飛散”しているといった感じだ。
多くの人たちは、感染予防のために課せられてきたさまざまな規制や自粛に十分対応してきた。しかし、心得ているつもりでも、小さな気の緩みや不可抗力的なことに対してはまだまだ気は抜けない。さらに、もたらされるストレスに対して、個人がその解消のために頑張るには限度もある……。
もともと、人は日々のストレスをそれぞれに持っている。だから、それらも一緒になって絡み合っていく果てには、かなりの葛藤が生まれて当然である。
こんな話を書いていると、さらにストレスフルになりそうだが、最近になって自分自身の中に不思議なストレス源が存在していることに気が付いた。それは、今までの感覚の中ではストレス源にはなり得なかったと思われるものだ。
たとえば、アメリカ大統領選挙。現職候補の言動やはっきりしない最終結果など、これらは自分の中に新たなストレスをもたらしている。気が付くと、そのニュースを避けるようになっていた。しかし、どんなメディアにもレギュラー的に取り上げられ、平常時なら聞き流せたことに過敏にならざるを得なくなっていく。
大げさかもしれないが、根底にあるストレスを踏まえながら、何を支えにこのストレス期を乗り越えるか、やり過ごすかについて改めて考える必要に迫られる。まさにストレスに対する“抗体”探しだ。
豊かとまではいかなくても、楽しいとか、癒されるといった日常のために、自分自身が持っている抗体候補をチェックしてみるのも手だ……と思ったりする。 |