最近テレビや新聞を賑わせたオリンピック・パラリンピック組織委員会元会長の森喜朗氏の女性蔑視発言では国内外で大きく取沙汰されました。この女性差別問題ですが日本国憲法14条で明確に“すべて国民は法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分…云々”と記されています。
いくら憲法で制定されたとしても男尊女卑の意識は、遠く邪馬台国の時代から深く根強く残っています。自分の父母、祖父母を見てもジェンダーフリーからは遠く及ばず、それとは程遠いものでした。寧ろそれがごく一般の家庭観であったと思います。時代と共に行政の取組みや任意団体の活動で重要な社会問題の一つとしてクローズアップされる様になったのも、ごく最近の事であると思います。そして中小企業の我々も身近な問題として取組むことが社会的責務ではないかと考えているところです。
当方の職場では数年前からジェンダーフリーをスタッフと共に考え、すでに幾つかを実践しているところです。スタッフの人数がちょうど男50%女50%と言う事も一つの契機となっています。また、ひと昔前の職場の雰囲気では到底それとして成立しないと言う事にも危機感を感じました。実践していることは小さな事が多いですが、いくつかご紹介させて頂きます。
まず女性スタッフが休憩の度にお茶汲みをする…。これを廃止しました。その代わりにコーヒーメーカーを導入しました。合わせて休憩時間以外でもフリーに飲めるようにしました。すでに昔からこういった会社はありましたが、旧態依然とした弊社では思い切った事でした。
そして2つ目ですが営業スタッフを女性中心にした事です。我が業界では依然として男性中心の業界でありますが、当社では希望する女性を登用し仕事の中心たる役目を担ってもらう様にしました。これは女性の細やかさや、当りが柔らかいと言う事ではなく、体力以外はなにも差がないと言う考え方から起因するものです。前者の理由だとそれもまた差別と取られかねませんので。
未だに男女差別が根強い業界、改善取り組みに積極的な業界と様々ですが、我が業界も少しずつ改善されることを期待します。
さて我が家では、私(夫)、家内、長女、長男の4人暮らしです。家庭内でもジェンダーフリーに取り組みましたが、今では家内→長女→長男→私の優位順となってしまいました。平等とは程遠く難しさも感じているところです。かくありたいものです。
|