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「日本史の謎は『地形』で解ける」 PHP文庫 竹村公太郎・著 |
![]() 著者の竹村公太郎は、旧建設省でインフラ行政一筋で過ごしてきた立場から、「地形」に注目するのは必然だったように思われる。 著者の目を通して、読者は、戦国時代に湿地帯だった江戸が家康には豊饒の地に見えたように写り、信長は比叡山の「地形」に挟撃される恐怖を感じ、秀吉が大阪城を彼の地に築城した必然が見えてくる。 もちろん著者は、「地形」だけで歴史の謎が解けるとは言っていない。しかし、今までの文献資料中心の歴史に「地形」という見方を加えたらどう捉えられるか教えてくれる。 難しく書いてしまったが、本書は文庫であり、18章のどこから読んでも楽しく読めるので、ぜひご一読を。 |
Y.N. |