ネの字通信

 
 小金井市違反屋外広告物の共同除却終了報告  
関東甲信越北陸支部 (株)日高ネオン 安達健太朗

 新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、2021年10月19日(火)、小雨のなか、地元東京都小金井市は、武蔵小金井駅前にて違反屋外広告物の共同除却に参加した。今年の4月にサイン業界に入ってから、初めての共同除却である。
 30人ほどの参加者のうち、青少年育成関連団体、不動産業界団体、そしてサイン業界からの参加は想像できたが電力・ガスの生活インフラを支える企業団体が多々参加していたのは意外だった。
 景観維持は多くの団体の努力に支えられていると感じた。
 対応している案件の都合で屋外広告物関係の条例を読み込んでいた時分であったので、あらゆるものが違反広告物に見えてくる。
 そんな目で街を見渡すと、私有地からはみ出して置かれている飲食店の看板やのぼり旗のなんと多いことか。
 特に昨今の厳しい状況の中、飲食店の営業に追い打ちをかけることは心が痛むが、制限から生まれるアイデアもある。
 条例に則ったうえで消費者に強くアピールする斬新な看板が興隆することを望む。
 飲食店から目を転じると、ラミネート加工された不動産の張り紙が交通標識や電柱に貼られている。当然違反である。ひどいものでは公道上に張り紙を貼ったカラーコーンを設置しているものまである。
 この種の張り紙は放置された結果、街の美観を損ねるだけでなく近年問題になっているマイクロプラスチックの原因ともなりうる。
 不動産業界の無秩序な広告物は常態化しており、設置と除去とがイタチごっこになっているが、景観も含め環境への影響という観点で改めて業界への周知・注意喚起が必要ではないか。
 観光を主目的としていない我が町小金井市では、京都や北陸のように街の形をコントロールするほどの厳密な条例順守はまだ求められないが、一市民として条例を基にした美観維持に貢献できたと思うと地元への誇りと愛着がより増すように思えた。
 街ごとの特色を把握するためにも、参加が可能な機会には他自治体の共同除却に参加してみたい。



Back


トップページへ戻る



2021 Copyright (c) Japan Sign Association