4月になりました。春の訪れを感じさせる季節…。
「春色の汽車に乗って海に連れて行ってよ」1982年1月リリースの松田聖子さんの大ヒット曲。「赤いスイートピー」の冒頭の歌詞作詞は松本隆、作曲は呉田軽穂…とは?実はあの松任谷由実さん。
彼女は当時、松田聖子さんへの初めての楽曲提供を松本隆からオファーを受けた時、あえてペンネームで発表するという条件で、この仕事を受けたと言います。松任谷由実という名前でなく、曲の力のみで評価をされたいとの要望があったというエピソードだそうで、ビッグなアーティストの考え方というのは我々には理解し難い部分も多いものです。
この曲にはまたいろいろな逸話があり、当時スイートピーは白やうすいピンクが主流だったので、この曲がヒットした後、品種改良された「赤いスイートピー」が花屋さんで大量に売れるようになったとか…。
歌によって花が売れるのは「シクラメンのかほり」が大ヒットして、シクラメンの知名度が上がったりしたのもそうですねー。
8枚目のシングルであるこの曲…少し気の弱い男の子だけれど素敵な人…でもついていきたいという女性目線の詩で、松田聖子さんはこの曲を期に、女性ファンの獲得にも成功したということ。
とかく知名度や大きな組織の後ろ盾にあぐらをかいて、えらそうな態度で人に接したり努力を怠る人も多いですが、40年前に松任谷由実さんがあえて自分のビッグネームを捨てて曲の力だけで大ヒットを得たという本物の芸術家の魂を見習い、我々も既成の価値観に頼らずに常に謙虚にクリエイティブな仕事をすることを目標にしたいものです。 |