──ご自慢のワザは？

「腕自慢なんかなにもないですよ。釣りの腕ならあるかな」と、楽しげに話す岡さん。今はメジナ釣り。ちょっと時間があればいつも車に積んでいる釣り竿をつかんで、磯のポイントに一目散。3月いっぱいはメジナ命。「細い竿に引きの強さがたまらない」

　とはいっても岡さん、20歳からずーっとネオンに関わって40年。「最初はネオン屋さんの運転手で入ったんです。そのうち現場にも出るようになって、ネオン管が手に入らなかった時は管曲げもやりましたよ」

　「現場では始め高いところが怖くてね、あれは馴れですね。5年たったら全然怖くなくなりましたよ」

　「納期は絶対守る。もう、この約束だけは破ったことがないです！」と、きっぱり。10人の社員にも徹底させる。また、安全には細心の注意をはらいます。

　四国四県、遠くは大阪、名古屋まで現場あるところ、特に磯釣りのポイントあるところ岡さんがいく！

　後日、岡さんから届いたのが左上の写真。それにしてもみごとな鰈。さすが釣り自慢！

　和歌山で丸30年の着実な足跡を刻む（株）フジ電装。設立は昭和45年10月1日、藤本弘さんが28歳、若い独立でした。

　藤本さんが最初に入社した「藤田電気商会」に勤務すること3年。その後、技術を修得するため研修というかたちで、当時代理店を務めていた大阪クロードに1年余り、戻ってきて4年の勤務の後に独立。ひとつずつのコマがピタリとはまっていくように、フジ電装はいい時期に順風満帆のスタートを切りました。

　一人で始めた会社も、現在の社員数は20名。平均年齢38歳の元気な会社です。ネオン工事と、屋内外広告を主力として、今後は電気工事にも力を入れていくとのこと。

　「外での高所作業が多いので、なにより安全第一。それと、いかにお客様に喜んでもらうか、ですね。そのために社員は社内、社外の勉強会には積極的に参加しています」と藤本社長。

　韓国への社員旅行から帰ってきたばかりの藤本さんに伺っていたら、会社の元気一杯のエネルギーが電話線の向こうから伝わってきました。