9月に入り1週間程の時間が空き、思いたったが吉日とばかりに、夏休みの旅行も兼ねてネオンサインのメッカ・ラスベガス行きを計画いたしました。
ネオン屋としても一度は見ておかなければいけないと常々思っていましたので、とても良い機会でした。どうせ行くからにはアメリカの曲げ屋も覗いて日本との技術の比較などをしたかったので、良いアイデアはないかと加藤事務局長に相談しました。
色々と骨を折っていただいた結果、ISAの会員でもあり、ラスベガスで有数のYOUNGELECTRIC SIGN CO(YESCO)を紹介して頂きました。訪問の約束も取り付け、個人で通訳の手配もできて、いざ出発・・・・。
<9月2日>ロサンゼルス経由でラスベガスに到着
湿度がなく40度近い気温の中でもカラッとしていてビックリ!!そして、空港からホテルへ向かう中、テレビで見たことのあるあの夜景が広がり、とても感激しました。
<9月3日>一夜明け
通訳と共にいよいよ訪問。タクシーでホテル街から15分のアッという間の到着でしたが、その会社の大きさにただ驚くばかりでした。
受付で挨拶を済ますとSteeve Weeksさんが出迎えてくれました。会社の歴史などを聞きながら工場見学が始まりました。
YESCOは全てを自社で一括生産しており、鉄骨・チャンネル・板金・塗装の順番で見学させていただきました。
そして、いよいよ我が社と同業の曲げ加工の工場見学となりました。ドキドキして扉を開けましたが中には誰も居ないので驚きました。話を聞くと、職人さんはラスベガスの猛暑のため朝の5時から仕事をしているので、訪問した時は長い休憩時間の最中だったようで納得しました。
しかし、私達が日本から来た曲げ職人と聞くと親切にも目の前で作業を始めてくれました。その光景はなんら私たちと変わらぬものでした。バーナーの種類、原稿、曲げ手順、ほか共通する部分が多いように思えました。しかし、通訳を通しても排気の手順やメーター類の読み方など理解できない所もあり残念でした。
一通り見学が終了した後、排気担当者が「こんな物を知っているか?」と、あるものを見せてくれました。それはなんと水銀がカプセルに封入され電極の先端についている物でした。それは排気の熱処理の段階ではカプセルが破裂せずに、エージング台の上で振らずにマイクロウェーブを当て破裂させ拡散させるのです。これは環境に優れた素晴らしい物だと感動したら、なんと
Steeveさんは現物を手渡してくれました。
アメリカ人の心の広さと環境問題に対する姿勢に同じネオン屋として感心して、帰国の途に就きました。
この事は全ネ協技術委員会にて既に発表を済ませ、現物の電極はトーシン(株)、協和電子(株)の両社に手渡しました。皆で一丸となって良い製品を作り上げることができたらと思っています。
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