エアコンがうまく動かなくなった。15年間酷使した代物である。取り替えるべく電気屋さんを呼んだ。彼は屋外機やエアコン本体を丁寧に調べ「今は正常に動いていますがね」とつぶやきながら、集塵ネットを外し洗ってくれた。それをはめた途端、赤いランプが点灯して止まってしまった。それっきり微速運転になったり止まったり。
「この電源は随分切ったことないでしょう。長い間に内蔵してあるコンピュータが良くない情報を蓄積して誤作動すると、雑誌で読んだことがあります。やってみましょう」と言いながら、コンセントを抜いた。5分ほど経って元へ戻し、スイッチオン。しばらく見守る。やっと彼に笑顔が戻った。完全に復旧した。差し出したお茶を飲みながら、買い替えは何時でもできる、当分これで使ってみたら、と言ってくれた。それから一年、故障なし。
うちのかみさんは完全に彼の信者となり、電気用品は必ずそこへ注文するようになった。我々業界においても見習う点大いにあり、と思うがい・か・が。
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