市内有数の商店がネオン広告塔の大改修をすることになった。施工会社６社が呼ばれた。本件を企画した広告代理店の担当者が説明する。実に手際が良く相当腕のたつ方と見えた。完全無欠とも。『質問は』誰も手が挙がらない程で、入札日が決まり退場。
　入札日、６社の内５社が集まった。担当者はその場で開封、そして一言、「皆さんが高いのか、こちらの予算が低いのか全く噛み合いません。施主ともう一度打ち合わせをしてご連絡申し上げます」で、散会。
　その後、もっと小さな施工会社で本件が進んだ。それでも予算に合わなくて、第三段が始まったとか。その内殆ど無名の会社が落札。噂によると当初集められた施工会社の平均値の半値とか、呆れた。
　10万円の看板を５万円でやる所が現れた、という事は良くある。但し今回の工事は５〜６百万円もかかる代物。「良くもまあ」が実感である。どうしたら出来るのか弟子入りして勉強したい気分。
　数カ月後、本件は完成し煌々と輝いているではないか。驚嘆の至り。そこで思う。自殺行為、資金回転、良くとって名誉？とにかく世知辛い世の中になったものだ。