第4回ネオンアート展報告

 
事業委員会 委員長 横山 巖
    

 1月29日から2月6日まで9日間にわたり開催された第4回全ネ協ネオンアート展は来観者総数2400名と盛況裡に無事終了いたしました。これまでの3回は東京国際フォーラムを会場としてきましたが、今回は初めて会場を大阪に移しての開催となりました。大阪の中心地、梅田駅から程近い毎日放送1階ギャラリーには、21社より26点もの多くの作品が出品されました。
 テーマは「視界に広がる躍動の世界」とし、人々の心を癒すネオンの光がアートの分野で活用され、夢多き未来に向かって躍動するエネルギーを表現することを目指しました。
 今回は出展数の多さもさることながら、作品の水準の高さには目を見張るものがありました。ネオンの特性を生かした光の演出にプラスして高いアート性が際立ち、投票に際して来観者を大いに悩ませました。また来館者のアンケート結果から、多くの一般の方たちにネオンの素晴らしさが感動を持って伝わったことが確認できました。これは協会にとって大きな成果でした。
 全ネ協役員、関西支部(関西ネ協)役員、アート展実施委員による投票でネオン協会会長賞、来観者の投票による第1席から3席、及び佳作は下記の通りです。この表彰の伝達は5月の(全ネ協)総会において行われます。
 今回ご繁忙の中を出展してくださった会員各位に厚く御礼申し上げます。そして、今回初めての開催となる大阪で、会場探しから準備、設営、管理まで大変なご苦労をされた関西支部の塚脇支部長以下役員の皆様並びに体力の限界まで頑張って下さった青年部の皆様に改めて厚く御礼申し上げます。

 

第4回ネオンアート展 入賞者一覧
作品はこちら
  支部名 事業所名 題名 企画・デザイン ネオン管加工
会長賞 関西 大阪クロード(株) NEONサークル 松田政幸 神山辰也
第1席 関東甲信越 (株)ウララネオン 竹取物語 平石 年 (有)関東ネオン
第2席 中部 アオイネオン(株)静岡本社 IMAGINE 海老名敬善 横山幸宣
第3席 関東甲信越 (株)東京システック FALLING WATER NEON 小野利器 (有)コーワネオン
佳作 関西 朝日電装(株) 飛翔「羽ばたき」 河野 晃 滝本裕司
佳作 関西 (株)フジネオン 光のスリット 岡野昭則 中村正樹
佳作 北陸 ヨシダ宣伝(株) AQUA NEON 浜本 豊 松原勝人
佳作 関西 協和電工(株) MOTHER EARTH 藤井雅之 安富硝子(株)
佳作 資格者会員 (株)スペースアート かがり火「炎」 奥井貫人 奥井貫人
佳作 関西 サインテック(株) 水と光 杉本 渉 梶 昭夫
佳作 中部 (株)アイセイ社 廣瀬拓也 (有)光和ネオン
佳作 関西 朝日電装(株) 躍動 赤間美咲 滝本裕司


受賞者のことば

会長賞

「NEONサークル」
 この度は「ネオンアート展 会長賞」頂きありがとうございます。
 今まで第1回目に出展して以来、あまり機会が無かったのですが、今回は大阪開催ということで出展させていただきました。
 作品のコンセプトとしては、動きはパソコン画面のスクリーンセーバーから、形態はスパゲティを鍋に入れ込むときに螺旋状になる形からヒントを得て創作致しました。
この作品をご覧になった方々にネオンの楽しさ、美しさが伝われば非常に光栄です。
 ありがとうございました。
大阪クロード(株)(関西支部) 松田政幸

第1席
「竹取物語」
 今回でネオンアートは4度目の出品となりました。今まではネオン管で絵を縁取ったり、葉っぱの形に曲げて表現したりしていましたが、今回はネオン管そのものを見せる作品を目指しました。ネオン管を切って繋いだだけですが、竹のように見せることができました。ハーフミラーを用いることにより竹林の広がりを表現することができました。覗き込むとあたかもかぐや姫に出てくるお爺さんになった気分になります。
 ネオンの製作時、職人魂が出たせいか節の長さが均等で真っ直ぐなネオンの竹が出来上がってきました。節の長さを不揃いにして多少曲げて繋いでほしいと頼みましたが、普段きっちりした仕事をしているためか抵抗があったようです。
 会場が大阪だったので製作を担当した者が風呂敷に入れて抱えて新幹線に乗って東京から大阪まで搬入と搬出をしたという苦労話もあります。
 色々な人の苦労の末に第1席というすばらしい成績に繋がったので皆に感謝し、これからもネオンの可能性を引き出して色々な作品を作っていきたいと思います。
(株)ウララネオン(関東甲信越支部) 平石 年

第2席
「IMAGINE」
 私たちが暮らしている地球の中で、絶えず終わることのない争い(戦争)。
 発展し続ける産業、それに伴う環境破壊…。
 命の大切さと、生きている大地(地球)をデジタル(LED)とアナログ(ネオン)を用いメッセージとしました。
 ネオンの持つ柔らかな動きで地球を包み込み、激しく動き続ける地球をLEDで表現し、組み合わせることでテーマが完成しました。
アオイネオン(株)静岡本社(中部支部)  海老名敬善

第3席
「FALLING WATER NEON」
 ネオンの光はそれ自身でも十分な美しさを放ちますが、別の素材との組合せによりネオンの見せる表情も変わるものです。この作品のねらいは、絶えず変化する「流水」のフィルターにネオン管を貫通させ、その向こう側に見る光に躍動感を与えることです。作品には他にも片極ネオン管や点滅や音響など色々なアイディアが盛り込まれていますが、最も苦労したことは、人工の滝を造り出すことでした。何度も床を水浸しにしなからの製作に、3席入選の結果には喜びも一入です。
(株)東京システック(関東甲信越支部) 小野利器

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