キャンペーンの概要
今年の環境省主催による地球温暖化防止のための「CO2削減/ライトダウンキャンペーン」は一気に参加事業所の数を増やし、昨年の4倍近い22,000箇所となりました。
特に「ブラックイルミネーション2005」と銘打って6月19日(日曜日)の夜、8時から10時までの2時間、ライトアップ施設や各家庭の電気を一斉に消そうという呼びかけが行なわれました。
このキャンペーンでは、ネオンサインの消灯も象徴的に扱われ、複数の広告主から協会会員に消灯作業の依頼がありました。
また、ある大手家電メーカーでは独自に全国220箇所の看板ネオンを夜8時で消灯することを72日間実施すると、全国紙に全面広告しました。
広告主の考え
広告主は、ネオン広告を止めようという意思はなく、一時的に消灯するというパフォーマンスを企業広告として利用しているだけなのだと思われます。上記の大手家電メーカーの場合、同社のWEB資料に、220箇所72日間の消灯で節約される電気料200万円と記載されています。一方この新聞広告は費用数千万円と推測されます。企業にとって大切なのは、ネオンサインを消すことではなく、環境配慮という企業姿勢をPRすることであることが明らかです。
協会としての対応
これまで当協会としては特に対応はしませんでした。また、むやみに「ネオンを消す」という呼びかけを支持することには問題があるとの姿勢を持ってきました。しかし広告主が環境配慮という企業姿勢を強調し、社会がそれを求め賛同しているとなれば、我々も何らかの形で環境配慮に賛同協力している姿勢を示す必要があろうかと思われます。
当協会が「環境に配慮し、無駄な点灯を控えましょう」といったメッセージを発信することは、業界のイメージアップにつながるはずです。これが原因でネオンの注文が減少することにはならないと思われるのですが。
ネオンの優位性アピール
電球類、LED、ネオンで、@同じ光量を得るために必要な消費電力の差 A寿命の差 B初期投資の費用の差 等の比較資料を作成します。
ここで費用対効果の点でネオンの優位性を証明し、協会としての意見広告を作成します。NEOS誌上、ホームページ上に定期的に掲載したり、各方面への文書によるアピールをしてはどうでしょうか。
消灯作業への対応
来年度のキャンペーン実施前に、我々業界は作業を行う立場としての提案や意見を主催者である環境省や広告主協会などへ働きかけることも検討すべきでしょう。その内容は例えば、以下のようなものです。
@休日の夜の2時間、全国で同時にというのは、費用と人員の面で極めて困難な作業であること。
A広告主に、適正な作業費の支払いを呼びかけてもらうこと。
クールビズとネクタイ
日本ネクタイ組合連合会は、政府主導のクールビズキャンペーンを「個別商品を敵視・排除するもの」「ネクタイを締めなければ、地球温暖化防止が達成されるかのような短絡的な思考」と抗議しました。業界団体の存在意義、目的からすれば理解できる面もありますが、社会はそれをどう受け止めたでしょうか。我々ネオン協会が取るべき行動を皆さんで考えては如何でしょうか。
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