屋号の金津屋は七代続いた由緒ある紙問屋だったという。そのまま社名になり、現社長の土橋信一さんのお父さんが昭和35年に看板店を開業。「金津」はあわら温泉の近くに今も残る地名でもあります。
「父は京都芸大の日本画を出て、花鳥画の大家と言われた山口華楊の一番弟子でした。それから学校の教員をした後に、かなづや看板店を始めたのですが、商才はなかったらしく借金が増えるばかり。見かねて私が大阪で修行をして一緒にやるようになり今に至っています」
徐々に大型看板、ネオンサインを手がけるようになり平成2年に新工場設立。現在福井にある本社と武生、鯖江に営業所、工場は敷地500坪に建物は400坪。社員数15名。
「うちでは全部の工程を自社製作。鉄工場みたいなものです。お陰様で同業者からの仕事の依頼も多いんですよ」。北陸、関西圏のみならず関東へとエリアを拡大。
「作り手がわくわくする、芸術性の高いネオンサインを手がけていきたい」と意欲的です。
土橋さんもお父様譲りで日本画家としても活躍。都心での個展も度々開催、本社には作品の常設館「越前村美術館」が。また通販事業も手がけるなど多方面にわたるビジネスを展開しています。
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