日用語で、曖昧極まりない言葉が平然とまかり通っている。
『よろしく』『どうも』『お世話に…』『まあ、まあ』『御免』など、あげればきりがない。どれを取り上げても、みな立派に通用している。日本の言葉の文化、という他はない。『よろしく』はその代表格。多少使い方に難があってもつい、許してしまう。
『お世話になっております』もその一つ。たいして世話をした覚えがない人に言われたとしても、悪い気がしないのは何故。
『どうも』『まあまあ』『ごめん』にしても然り。人を小馬鹿にしているようであってその実、大きな働きをしてくれる。
会合に遅刻した人が『どうも、どうも』と、二回重ねて着席した。一人、苦言を言いかけたが、役員が『まあ、まあ、まあ』と三回重ねて丸く収まった。
うちの婆さんは年がら年中『ごめ〜ん』で済ます。いい気なもんだ。
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