NEOS Topics

 Vol.95
 
  第38回通常総会 花巻大会  会長挨拶  ■
「ネオンを超える」から「ネオンを広げる」へ
全日本ネオン協会会長 板野遵三郎

 風薫るということばがふさわしい、このさわやかな日に、ここみちのくの花巻の地に、全国から多数の会員の皆様が集い、第38回通常総会を開催できますことを大変うれしく思います。心を込めて万全の設営をして頂いた澤口支部長をはじめ東北支部の方々に深く感謝申し上げます。
 さて、この1年、前廣邊会長から2年間大役を務めさせていただきました。とても十分にその重責を果たせたとは申せませんが、まずはつつがなく職務を行わせて頂いたかと存じております。これもひとえに会員の皆様、役員幹部の皆様のご協力のたまものと、心より御礼申し上げます。
 この1年、本格的な景気回復がなされたと一般に言われております。事実GDP、個人消費、設備投資その他各種の指標が経済の好調さを裏付けております。一方これは「実感のない景気回復」とも言われ、中小企業においては景気回復の恩恵に未だ与かっていない業種も多々見受けられました。屋外広告業従ってネオン業界もこの例外ではなく、電通日本の広告費に関する統計、ネオントランスの出荷台数、いずれも前年度に対して足踏みないし若干の後退という結果が出ております。
 そうした中、各支部で、また各委員会で、継続事業をはじめとして多くの活発な活動がなされました。また改正された屋外広告物法による各地の条例改正に、業者登録の推進など多大なご協力をいただきました。必ずや業界の地位向上に資することと確信いたしております。
 さて、私達が業としておりますものは、屋外広告あるいはサインであります。会員としては、総合請負業、工事専門業者、その他の関係資材の業者などでありますが、企業集団として制作しているものは、屋外広告あるいはサインであります。このサインをいくつかに分けることができます。
 まずはネオンサインであります。我々がもっとも力を注いでおりますネオン管を用いたネオンサインであります。
 次にネオン管以外の蛍光灯や水銀灯などを用いた電気サインです。最近はこれにLEDが強力な素材として加わってきました。
 LEDは高輝度・低電力消費・施工の容易さなどから、益々普及し、活用範囲を広めています。主な分野として、大型ヴィジュアルサイン・クリスマスツリーなどのイルミネーションなど従来の分野から、建物照明やチャンネル文字等の光源など活用範囲が急速に拡大しております。
 もう一つ多く用いられているのが シートサイン(印刷・マーキングフィルムを主体としたもの)であります。
 シートを主体としたサインは、シート素材の品質・印刷技術の向上によって、一段と優れたグラフィック表現が可能となってきました。施工・交換が容易で機能性が高いこともあり、屋上・壁面におけるポスターなどの短期的な掲出をはじめとして様々なシチュエーションで活用されております。
 経済的でかつ均一な仕上がりが得やすいことなどから企業のVI特に、金融機関等のVI変更のサインはシートサインの独壇場であります。
このLEDサインやシートサインに共通の特性は、「機動性、軽さ」といったことです。
 こうして技術の進歩により、ネオン業界にもサインの新しい素材が次々に提供されております。我々はそれらを十分に理解して、業務に取り入れております。そこで改めてネオンサインという言葉が何を指すかという問題に行き当たります。
 従来のネオン管の優れた長所をより積極的にアピールして、用途の拡大を図っていく必要があることは当然でありますが、ネオンサインはネオン管を使ったものだけではなくて、そういったものすべて少なくともLEDを含めてネオン管以外のものを含む。と理解していかなければ我々の発展性がないのではないかと考えます。提唱してまいりました「ネオンを超える」という言葉は、より正確には「ネオンを広げる」であろうと思っております。
 ネオンサインとは何か、またネオン協会でどういう活動をしていくべきかを考え直し、新たな事業を展開していければすばらしいと思います。そしてその一環として、協会のCIの検討に着手すべき時ではないかと考えております。
 今後とも皆様の多大なるご協力をお願いいたしまして、挨拶とさせていただきます。
 
 全ネ協ISA視察団無事帰国  
 全ネ協ISAサインエキスポ2006視察団が4月9日(日)、8日間の予定を無事終了し帰国した。
 本年の視察旅行は、前年に引き続き社団法人日本サインデザイン協会(SDA)との共催で実施され、全ネ協から9名、SDAから12名、合計21名の参加となった。
 前年同様、出発前の結団式で全ネ協東北支部の(株)クリエイティブダイワ大戸邦男社長が団長に選ばれ、一行は4月2日(日)成田を出発、米国南部ジョージア州の商工業都市アトランタで、コカコーラ本社、アトランタ市計画・地域開発局を訪問したあと、フロリダ州オーランドに飛び、オーランド市計画部、チャーチストリート再開発地区を訪問・視察、ISAサインエキスポ2006に参加した。
 また、一部団員はオーランドで開催された第7回グローバルサインフォーラムに出席、関西支部の仁義修会員がプレゼンテーションを行った。
 今回のエキスポは、ブース数が前年のラスベガス大会を超す1,715と新記録を達成、来場者数は19,863人であった。詳細は今号以降NEOSに掲載される記事をご参照下さい。

ISAサインエキスポ2006会場前に勢ぞろいした視察団一行。
 
 関東甲信越支部で 「まちづくりと色彩、広告の色」をテーマに講演会  
 関東甲信越支部(関東ネオン業協同組合=関ネ協)では、5月12日(金)に開催された第48回関ネ協通常総会を記念して講演会を銀座ラフィナートにて開催、講師に色彩計画家として著名な吉田慎悟氏を招いた。
 吉田氏は、川崎市、兵庫県、横浜郵便集中局、中国海南省など各地の環境色彩計画を手がける一方、東京都広告物審議会委員、武蔵野美術大学など複数の大学での講師などを務められている環境色彩の第一人者で、「まちづくりと色彩・・・まちをつくる広告の色」と題して、一時間にわたり熱弁を振るわれ、屋外広告業に携わる当協会会員に大きな感銘を与えられた。
 

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