ほっとコーナー

趣味あれこれ 釣りと、魚料理
中国支部 三共ディスプレイ(株) 孝野孝男

 この業界に弟子入りしてから早、四十数年、無芸多趣味の中で、ある程度語ることができるのは唯一、釣りと魚料理です。鯉釣り、鮎釣り、渓流釣り、磯釣り、船釣り、と一通りこなしています。特に渓流釣りは幼少のころからですのでシーズンを通してのポイント、習性など熟知しているつもりです。一年中を通して多種多様なことに挑戦できる釣りはストレス解消に大いに役立っています。また釣り上げたその獲物を色々な方法で料理して人様に食べてもらうのが私にとりましては癒しとなっています。とは言え逆の場合もたまにはありますが・・・!知人を誘った日にまったく釣れなかったり、視界が悪くなり帰港が大幅に遅れたり、途中から大シケで航行不能の恐怖を味わったり、色々なことがあります。反面それがあるから楽しさも倍増するのでしょう。船の操船歴も長く今日まで二万時間をはるかに超えています。伊予灘から安芸灘海域にかけての危険箇所等もほとんど熟知しているつもりですが安全操縦を心がけています。
 そういった中で特に自慢してみたいのが昨年の五月に釣りあげた写真の大ヒラメです。全長九十六センチでした。瀬戸内海では多分大きい部類に入ると思います。如何に大きいかといえば、日本人で股下寸法が九十六センチを超える人はほとんどいないのでは・・・!また多くの人に味わって頂き絶賛を得ました。更なる二匹目を狙っていますが殆ど半分サイズです。更新できましたら再度投稿させていただきます。釣り好きの皆さん情報交換しませんか。
E-mail/ takao@sankyo-d.com

 
味自慢・酒自慢 殿下が一升空けた酒「磯自慢」
関東甲信越支部 酒まにあ

 皇太子殿下がまだ独身だった頃のことです。静岡市のホテルで催されたパーティーで殿下はお寿司と日本酒を召し上がりました。その夜、ホテル地階のその寿司店に殿下のおつきの方から「昼間頂いたお酒が欲しい」との連絡が入りました。
 それが、静岡県焼津市の「磯自慢」だったのです。届けられた一升瓶を殿下は顔色ひとつ変えず、冷やで瞬く間に飲み干されたそうです。翌朝明け方には、次の訪問地での植樹のためさっさとお出かけになられたとか。件の寿司店の店長は桐の箱に収めた一膳の箸を大切そうに見せながら言いました。「これが、そのときの箸なんですがね、殿下はねえ、ザルですよ、ザル!」
 よほどお気に召されたのか、その後も磯自慢を好んで飲まれるとのこと。この磯自慢、いったいどんなお酒か。特A地区産山田錦と静岡の特別な酵母などと講釈を始めても仕方ないのですが、華やかでコクの深い逸品です。
 この蔵の良心を表すポリシーがあります。磯自慢では30年近く前から「三増酒」の生産を止め、本来の日本酒しか造っていません。これは極めて珍しいことです。ええっ「三増酒」?それは「三倍増醸清酒」のことです。これは第2次世界大戦の頃、米の不足から編み出された製法です。米と麹から造る本来の原料を、醸造用アルコールで何と3倍に薄め、ここに水飴や化学調味料、酸味料などを加えて醸造するというもの。一説によるとこいつが二日酔の元凶とか。
 このようなものは日本酒の長い歴史上では無かったもの。食糧難は終わったはずの今日、なぜか日本酒の実に70%を占めるのが、「三増酒」またはその同類なのです。店頭で見かけるお酒に「三増酒」などとは書いてありませんが、どう見分けるか?これは簡単です。純米酒、吟醸酒、(大吟醸や純米吟醸なども含む)本醸造、以外の日本酒は全てこの類。
 ひどい例では、米ヌカで作った糖類を添加して「お米だけのお酒」と書いてある。これは純米酒とは全く違います。
 焼酎、ワインブームの陰で日本酒の市場はずっと苦戦してきました。本来の製法、手のかかるお酒では利益が出ないため、原価激安の「三増酒」で経営が成り立っているというのが現実のようです。



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