2007年度 会長年頭所感

 
LEDとネオンの性能比較に着手
     社団法人 全日本ネオン協会会長 板野遵三郎


 明けましておめでとうございます。

板野遵三郎氏

 昨年は約2%のGDPの伸びで、今年もまた引き続いての安定成長が見込まれると言われております。また年末にかけての米国及び日本の株高など、今年度の景況を裏付ける要素が見られます。「景気の回復基調」という表現から、「いざなぎ景気を上回る長期にわたる好景気」といった表現までされるようになってきました。
 私どもサイン業界においては、企業間の好不調のばらつきがより顕著になって好調な企業もあるものの、全体としては依然として低い水準での横ばい状態が続いており、今年こそ全体的な回復に向かう年であることが、切に願われております。
 本年もまた「安全性の確保」と「都市景観の向上」を、果たすべき二つの大きな公共的な責務として、協会を上げて取り組んでいきたいと思っております。
 
 昨年は、一昨年施行された景観法と改正屋外広告物法によって、屋外広告業者の登録が各地において行われ、屋外広告物条例や、地域的な景観形成のための見直しが積極的に行われました。このことは「良好な都市景観の形成」という理念の実現のため、大変に歓迎すべき事と、協会を上げて積極的に協力致しております。
 その一方で、京都市など一部の都市において、屋外広告物を都市景観の阻害要素として必要以上に排除する動きが見られることは、大変に残念なことと言わざるを得ません。
 限られた商業地区における屋外広告が、市全体の景観を決して損なうものではなく、地域の経済活動活性化のために大きな役割を果たしておりますことを、行政を初め各方面に理解して頂けるよう、強く訴えてまいりたいと思っております。
 昨今課題となっておりましたLED等の新光源への協会としての取り組みの一環として、LEDとネオンの消費電力量その他の性能比較を昨年より着手致しました。現在までのところ、使用電力量についてはLEDがやや少ないものの、想像されたほどの差違は認められておりませんが、より一層の試験・調査によって客観的なデータを増やして行きたいと思っております。それぞれの長所を生かすことによって、ネオンサインがより魅力的に成っていくことが望まれます。

 ネオンサインの表現手段を多彩なものにして行くとともに、ネオン管の特性を見直すことによってその用途を広め、「ネオンを拡げる」ことを大きな目標としていきたいと思っております。
 おかげさまで当協会は明年設立40周年を迎えます。現在に至るまでの協会活動を振り返って、その記念事業を準備する作業に本年よりとりかかります。

 本年が皆々様のご繁栄の一年であり、協会にとっても実りのある一年となることを祈念致します。皆様のさらなるご支援ご協力をいただけますようお願い申し上げ、新年のご挨拶といたします。

 

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