キューバでは昔アメリカで製造された大型の乗用車が走っていると聞いてはいたが、こんなに沢山とは思わなかった。カストロのキューバ革命は1959年で以降アメリカとの国交は途絶えた。だから車はそれ以前に輸入されたものということになる。
何と半世紀前の、本来ならば博物館に陳列されているべき車がバンバン走っているのだ。昔懐かしいビュイックあり、フォードあり、キャデラックありと、一様にそのデカさとオーバーなアクセサリーがいい雰囲気を出している。派手な色も近づいて見れば塗装を何層も重ねた跡があったり、シートがほころびたりしているが、まぎれもなく現役なのだ。中にはポンコツ同然でよくまあ走れるものだと感心するのがある一方、瞬間冷凍庫から解凍したばかりといった新品同様の車もあるから不思議だ。
キューバの明るい空とスペイン風な街並みにしっくり溶け込んでいい風景を作っているから面白い。
キューバでは故障はみんな自前で修理してしまうという。でも、ガソリン代が高くつきそう。