World Sign バックナンバー 世界のサイン、遂に出版される
VOL.149  マケドニア
マケドニア
 マケドニアと聞けば大部分の人はアレキサンダー大王を思い浮かべることだろう。紀元前4世紀に生まれ、小アジア、エジプト、ペルシャを征服した大王は英雄中の英雄である。
 しかし、現在のマケドニア共和国が誕生したのは20世紀末に過ぎない。古代のマケドニアはギリシャやブルガリアにまでまたがる巨大国家だった。だから、現在の共和国の独立にあたってはマケドニアの名称を受け入れない国も多い。
 そんな経緯があったからこそか、そのマケドニア共和国の首都、スコピエにはこれみよがしなほどに巨大な大王の騎馬像が建っていた。噴水の周りに立つ人と見比べて欲しい。広場にはほかにもモニュメント像が立ち並び、思いのほか垢ぬけて見事な都市風景をかたちづくっていた。
 この都市は1963年に大地震が襲い、 その復興計画には日本の丹下建三が大いに力をふるった。
 救済活動に献身し、ノーベル平和賞に輝くマザー・テレサはこの都市の出身だったことをこの地にきて初めて知った。それも、市の中心部に住んでいたとのことで、通りに面して住居跡が白線で示され、碑が据えられていた。近くに立派なメモリアルハウスもあった。
 





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