ラスベガスのネオンサインの特色は度肝を抜く圧倒的なスケールに加えネオンとサイン球の絶妙のマッチングが演出する華やかさにある。わが国のパチンコ屋のネオンは規模を縮小しただけで全てその亜流に過ぎない。
「フラミンゴヒルトン」「スターダスト」「サーカスサーカス」等おなじみのラスベガスを代表するネオンは数多い。今回つくづく感じたことはそれ等のネオンサインの息の長さである。カウボーイの立ち姿でおなじみのパイオニアクラブのネオンは1951年の製作だが、類推して他のサインもほぼ同時代の製作とするなら、誕生後約40年を数えることになる。銀座、森永の地球儀は30年で寿命を閉じたが、以降銀座にこれといった名物ネオンがないのは寂しい。息の長いラスベガスのネオンサインにはそれだけにオリジナリティの素晴しさを感じる。目新しさを求め10年を経づして次ぎ次ぎと変えられていく日本のネオンと比較したとき、文化の違いが根底にあるように思われる。
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