インドを旅した日本人は以後もう
二度とこの国へ行きたくなくなるか、
病みつきのインドファンになるか
の両極端に分れるといわれる。
それほどまでにもインドが旅行者
に与えるカルチャーショックは大きく、
われわれが持つ常識や観念をひっくり
返すものがある。
インドでは都市の中に牛をはじめ
ロバ、ヤギ、ブタ等の動物が放し飼いされ、
人と車でごったがえす往来を
意に介することもなくはいかいしている。
ジャィプールでは野生の猿さえ都市の住人だった。
動物たちにも人間と同等の権利を
認めているかのようで
インド人の寛容さと包容力を感じた。
まるで都市と動物園が同居しているかのような
インドの都市にはただただビックリ。
屋外サインでも文化国家のサインの常識を超え、
仰天させられることが度々。
ここにご紹介するのは名付けて
「ツリーサイン」と「うちわサイン」。
「ツリーサイン」は電信柱に、
まるでクリスマスツリーさながらに取り付いたサインで、
「よくもまあ、やったり」の一言あるのみ。
「うちわサイン」は見ての通り
うちわソックリの野立てサイン。
野放図でアッケラカンとした
インドならではの造形に、
常識のウロコを剥がされたような気がした。