やりすぎはよくないけれど
「過ぎたるは及ばざるが如し」ということわざがある。確かに、やりすぎはよくない。けれど、自分は「過ぎたるは及ばざるよりもマシ」という自作のことわざを意識しながら日々の業務と向き合っている。それが自分の仕事のやり方であり、会社の進め方でもある。
お客さんへの提案でも、言われたことをただこなすだけでは足りないと思っている。相手の言葉の奥にある「本当に求めているもの」を想像して、その人にとってより良い結果になるように提案を重ねてきた。時には「そこまでやらなくても」と暑苦しく思われることもあるが、それくらいでちょうどいいと感じている。なぜなら、過ぎたることで学ぶことはあっても、及ばざることからは何も得られないからだ。
一歩踏み出す
経営も同じだ。設備投資や採用、人の配置など、先が見えない決断を迫られる場面はいくつもあった。慎重に構えていたら機を逃すこともある。だからこそ、迷った時ほど一歩踏み出すようにしてきた。その結果、思いどおりにいかなかったこともあるが、挑戦しなければ何も変わらなかったと思う。
「過ぎたる」とは、往々にして周りとの温度差のことだ。自分が本気で取り組んでいる時、周囲には少々重たく見えるかもしれない。けれど、そこに遠慮していたら、自分も会社も成長できない。やると決めたことは最後までやりきる。その積み重ねで、今の会社を形作ってきた。
恐れに負けない
もちろん、すべてがうまくいったわけではない。振り返れば、もっと冷静にやれば良かったと思う場面も多い。それでも、あの時に踏み出したからこそ、今につながっている。結果がすぐに出なくても、やりすぎた失敗が次の判断の基準になる。
結局のところ、「過ぎたるは及ばざるよりもマシ」という考え方は、慎重さを捨てるという意味ではなく、恐れに負けないための言葉だと思っている。何かを決める時に迷いが生じたら、やらずに後悔するより、やって反省する。それが自分の性分であり、経営の軸でもある。
無理をしてでも一歩踏み出し、失敗して次の教材とするくらいでちょうどいい。少し無理をしてみた結果、誰かの役に立てたなら、それで良いのではないか。これからも「過ぎたるは及ばざるよりもマシ」と思いながら、暑苦しがられながらも嬉々としながら前へ進んでいきたい。
東北支部
㈲ナイガイ
佐藤 優

