たべるノヲト。
松重豊著 発行：㈱マガジンハウス
雑誌クロワッサンに連載中の人気エッセイが一冊の書籍になった。著者の松重豊さんといえば誰もが知る名俳優であるが、とりわけドラマ「孤独のグルメ」の主人公である井之頭五郎役を筆頭に思い浮かべる人は私以外にもいるはず。食レポをほぼ顔演技のみでやってのける技には常に感服させられるが、実は書く方の才能もおありとは。
そして〝実は〟がもう一つ。前号までNEOSの表紙を描いていた〝あべみちこさん〟が実は本の挿絵を担当している。松重さんの全エッセイに対してイラストが添えられているので、これはもう挿絵などというレベルではなく共著としての参画である。
そして巻末にはお二人の対談も載っている。本の内容は食にまつわる松重さん自身の体験記であるが、軽さと深みのバランスが絶妙、そこにあべさんの実に美味しそ～なイラストが味の決め手、といったところが感想だろうか。
ブックロー
