新事業は「大量生産」

アクリルグッズはじめました

 弊社は昭和51年1月に高知県高知市(旧春野町)にて現会長が「ハルノ工芸社」を個人創業してから、来年で創業50周年を迎える会社です。令和5年1月より坂本龍馬像のある桂浜から車で10分程度の海沿いの新社屋で営業しています。今回は弊社の看板業界ではあまり聞かない新事業をご紹介したいと思います。

 弊社では従来の看板業と並行し新たな事業としてアクリルグッズ製造を今から8年程前から始めました。アクリルグッズとは、アクリルキーホルダーやアクリルスタンド等、アニメ商材を中心にスポーツ・アイドル・鉄道関係などのオリジナルグッズで、UV印刷機とレーザー加工機にて加工・製作しています。

この事業を始めたきっかけは、取引先の印刷業の方が独立・起業するにあたり、こんな事業を始めたいからトライさんで製造を請け負ってもらえないかと相談を受けた事が始まりで、当時は本業の看板の売上が伸び悩んでいる時期でもあり、二つ返事で「やります」と言ったものの、まだアクリルグッズがどんな物かよく分かってなく、成功するかどうか分からないこの事業に直ぐに後悔をするのですが…。

後悔に次ぐ後悔

 まず最初の後悔は、設備投資にかかる費用の高さです。資金力に余裕のある会社では無かったので銀行融資や補助金などをたより、なんとかUV印刷機とレーザー加工機を1台ずつセットで手に入れました。この時点でもう後戻りは出来ません。

ようやくグッズ製作を開始した頃に、次の後悔です、それは顧客の求めるクオリティーの高さです。屋外看板と違い、アニメグッズは、商品を直に見て触れて、身につけたり飾ったり撮影したりする物なのです。クライアントの監修も厳しく小傷や色ブレなど一切の妥協を許してくれません。始めの頃は半数ぐらいが不良品で廃棄してました。

 製作にもなれてきて順調に量産が出来るようになってきた時に次の後悔です。それは製造個数の多さです。これは今となってはうれしい後悔ですが、看板業では見ることの無かった数量で1,000?20,000個での注文が多く、今までの最多数量は10万個でした。最初は睡眠時間を削り24時間機械を回したりすることもあったのですが、当然身体が持つはずも無く機械の増設、新社屋建設、人員補充を行い現在に至ります。

チーム力がモノを言う

 手探りで始めたグッズ製作事業ですが、初めてから5年後には看板業との売上比率が50:50になり、8年目の今では看板業25%グッズ業75%の割合となっており、加工機械もUV印刷機6台、レーザー加工機5台と共に増えていっています。また、グッズ事業を始める前は5名だった従業員も今ではパートを含め30名になりました。

 製造個数が増え、加工機械が増え、人が増え、何かが増えるたびに課題も増えるこの新事業ですが、「大量生産」の課題をひとつひとつ解決していくのは自分一人であがいても出来ないです。必要なのはチーム力です。一人一人が与えられた仕事をこなし次の作業へとつないでいく、どこかで作業が止まるとその先全てが止まってしまいます。まだまだ課題の多い新事業ですがチーム力向上が現在一番の課題となっています。
 以上新事業の紹介でした。

四国支部
㈱トライ
田原弘隆

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