コロナ禍から数年が経ち忙しさが戻ってきたと感じますが、会社を取り巻く状況は大きく変化をしました。今後もAI生成技術が進化し、企業のDX化が促進されると我々の業務プロセスも大きく変わると思われます。
弊社は過疎地域に指定されている函館市にある創業58年目の零細企業です。全国的にも人手不足、従業員の高齢化、資材の高騰、商圏地域の衰退と困難は多々あるでしょうが、弊社も全てが当てはまる企業と言え、将来のことを考え、出来るうちに設備投資をしたいと2度の挑戦をしました。
レーザー加工機
1回目は2015年にレーザー加工機の導入、この時は函館市役所の課長に「ものづくり補助金を使えるよ」と教えていただき、半信半疑ながら事業計画書を書き始め、出すだけ出してみようという気持ちで期日ギリギリに提出しました。 当時はすべての書類は紙ベースで、サポートを請け負っている団体に提出しチェックを受けるスタイルでした。結果は不採用でしたが、次回の提出日までに事業計画書を書き直し提出するもまた不採択、更に次の提出日に提出するとなんと採択!機械のみですが1/3の金額で購入することが出来ました。
このレーザー加工機はスチール、ステンレス、アルミ、アクリルなどを加工ができチャンネル文字製作など看板製作業者には欠かせないマシンです。
ルーター加工機
5年に渡る年に1度の事後報告が終わる頃、コロナ禍になり2021年1月に国会では中小企業等事業再構築促進事業が成立しました。成立する数カ月前から機械や建物、広告費なども含むことができる新しいタイプの補助金ができると噂を聞き、以前から欲しかったルーター加工機で工場の増設も含み挑戦する事にしました。支援機関からは0円で1、2回書類を精査するか、300万円で申請書作成から5年間の事後報告までもサポートを引き受けますと提案されましたが、「コロナ禍の零細企業です」と、お断りし自分で書くことにしました。以前と違う点は採択されなかった場合、事務局より事業報告書のポジティブ点とネガティブ点を教えてもらえる点で、申請も全てデジタル化され、不備があると次に進めない画面と向き合うこと苦節9カ月、3回目でやっと採択され、1年後には増築と設備の設置を完了し、新しい事業をスタートさせました。
大企業のように躍進的な事業展開はできませんが、現状維持以上を目標に地方にある零細企業だからできた設備投資だったと思います。採択されなくても、ビジネスにおいて重要ツールである事業計画書を作ることに意味があると考え挑戦したことに結果がついてきたと思います。
北海道支部 N.M
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